インフルエンザ大流行!
それに加えて麻疹の集団感染⁈
先日地元で起こったらしく、注意喚起がありました。
カラーバス効果でしょうか。
妊娠してから麻疹や風疹や妊婦が気をつけないといけないと言われる感染症が全国的に増えている気がするのは。
胎児への影響が気になる麻疹や風疹。インフルエンザに引き続き調べてみました。
麻しん・風しんってどんな病気?
麻疹とは
麻しんウィルスによって引き起こされる感染症で、その強い感染力が特徴です。
感染者と同じ空間にいるだけで感染し、マスクは役に立たないとされています。
免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症し、一度感染すると一生免疫が持続すると言われています。感染から発症までは10~12日の潜伏期間があります。
発症すると、風邪のような症状(カタル症状)が出始め、次第に39℃以上の高熱と発疹がでます。感染力は症状出現の前日から解熱後3日をすぎるまで続きます。
風疹とは
風疹ウィルスに感染することで起きる病気です。
感染から14~21日(平均16~18日)の潜伏期間のあと、発熱、発疹、リンパ節腫脹がなどが現れますが、熱発は約半数にみられる程度だそう。大人は子供よりも症状が重くなる傾向はあるものの、麻しんよりは軽度の症状で済むことが多いようです。
不顕性感染と呼ばれる、感染しているにも関わらず症状がでないことが15~30%程度存在します。感染力は発疹の出来る前後1週間続きます。
妊婦中感染すると?
麻しんは肺炎をおこすなど、妊婦自身が重症化しやすいようです。
胎児は流産、切迫早産、早産のリスクが高まってしまいます。しかし無事出産出来れば、胎児に異常はなかったという報告がほとんどです。
風疹は20週ごろまでの妊婦が感染すると、出生児が先天性風疹症候群(三大症状は先天性心疾患・難聴・白内障)を発症する可能性があります。
麻疹怖いけど、妊婦としては風疹のが心配やんΣ(*゚ェ゚*)
ということで風疹についてもう少し詳しく調べてみます。
妊娠20週までが危険と言われ、妊娠中の感染時期が早いほど胎児へのリスクが高まります。文献により数値に多少違いはありましたが、胎児への感染リスクは以下のようにいわれています。
妊娠4~6週で100%
妊娠7~12週で80%
妊娠13~16週で45~50%
妊娠17~20週で6%
妊娠20週以降は0% あっても稀
※1-2か月のものは重複障害が多く難聴の程度は初期の感染ほど高度。
3~4ヵ月は難聴のみが多い。
妊娠4か月以降の罹患例では聴力に左右差を認めるものもあったが軽度だった。
これらは妊婦が風しんを発症した場合のデータですが、怖いと思ったのは不顕性感染。
妊婦自身は無症状なので、近くに感染者がいた場合、移らなかったと思っていても実は・・というケースが考えられます。
不顕性感染の場合の胎児感染率は2~4%と、症状があるよりも少ないですがリスクはあるんですね。
麻しん・風しんにかからないためには?
- 自分の抗体を知り、予防接種をする。
- 患者と接触しない。
これに尽きると思います。
EIA法(IgG)という検査法で、麻しんは16.0以上、風しんは8.0以上が十分な免疫ありとされます。それ以下の場合は麻しん風しん混合ワクチンの接種が勧められています。
抗体は血液検査で簡単に調べることができます。
旦那さんや上のお子さんが感染してしまうと、よりリスクも高まるのでみんなでワクチン受けたいですね( ;∀;)
「まぁ、大丈夫でしょ。」そう思った旦那さん!
私は幸い抗体が十分にあったのでワクチンの必要はなかったのですが、私の担当部門のスタッフ30数名(20代~40代男女)のうち抗体があった人は数人。ほとんどが基準に満たない数値でした。(医療従事者なので基準が少し厳しめです。)
ちなみに、このワクチン接種は妊婦さんは出来ません。
妊娠前に打っておくのがベストですね。
調べる中で3人目のお子さんが、妊婦の再感染(抗体不足で不顕性感染)からの先天性風疹症候群発症の報告もあったので、次のお子さんを予定されている方も検討した方が良いかもしれません。
そして接種後2ヶ月は避妊するよう指導されますので、妊活予定の方はお早めに。
(男性は避妊しなくてよいそうです。)
お読みいただきありがとうございました。
参考
IDSC感染症情報センター idsc.nih.go.jp
NIID国立感染症研究所 niid.go.jp など